ブルーベリーのph値を下げ酸性にする方法【土壌の酸度測定方法】

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ブルーベリーのph確認方法と酸度調整

こんにちは、Rakkyです。ブルーベリー栽培を始めてから、用土のphに関心を持つようになりました。

今回はブルーベリー栽培におけるphを確認する方法、phを酸性に傾ける資材、方法を紹介します。

管理ヤギ

管理人は2022年からブルーベリー栽培を開始しました。現在は下記2023年度の植替え方法をメインで栽培しています。

◆2022年度(過去の植替え方法)◆

◆2023年度(現在の植替え方法)◆

この記事で分かること

  • ブルーベリーの適正ph範囲
  • 土壌のphを確認する方法
  • 土壌のphを酸性にする資材

それでは解説していきます。

目次

ブルーベリー栽培における適性ph(ピーエイチ)の範囲

phの数値とブルーベリーが好むph幅

ブルーベリーの適正ph図
ブルーベリーは酸性土壌を好みます

まず、phの数値は1〜14まであり中央のph7が中性であることを基準にph7以下は「酸性」、ph8以上は「アルカリ性」となっています。

ブルーベリーが好む土壌のphは

  • ラビットアイ系はph4.3~5.5
  • ハイブッシュ系はph4.3~4.8

とされており、系統によってphの適応可能なphの範囲が違います。私がメインで育てている品種はサザンハイブッシュ系ですので、phの適性範囲はハイブッシュ系の基準値「4.3~4.8」となります。

ちなみに接木苗はラビットアイ系を台木にしている為、接木苗は

「ラビットアイ系のphまで適応している」

と考えられます。

管理ヤギ

適正値を知った上で、ブルーベリーのphを確認する方法を解説していきます。

鉢植え内用土のph測定方法

鉢植え栽培においてブルーベリーphを測定する際は酸度測定液を使用します。

ブルーベリーの酸度測定液
土壌のphはこの製品で計測します
管理ヤギ

ブルーベリー栽培開始当初は、ph試験紙を使用してみたのですが、相当phが偏っていないとph測定は出来ませんでした。ですのでブルーベリー(土壌)のph測定にph試験紙は向いていないことが分かりました。

酸度測定液を使った手順

酸度測定液と測定紙
酸度測定液と測定紙

測定手順は以下の通りです。

  • 測定対象の鉢植えに水受け皿をセットします。
  • そのまま鉢土に少しずつ水をやり、鉢底から水が出てくるのを待ちます。
  • 受け皿に水がほんの少し溜まったら、その水を付属のプラスチック容器に2.5ccだけ取ります。
  • 酸度測定液を3摘垂らし、蓋をして振ります。
  • 付属の測定紙の色を基準にしてphを測定します。

上記の手順で、土壌のphを測定することが可能です。

鉢植えの土を採取したり、サンプルを取って水を混ぜたり・・等、測定の手間がほとんどかからないのが特徴です。

ph値が適性範囲であれば良好ですが、実際はph6前半位であれば問題無く生育します

しかしブルーベリー栽培を最良の環境で楽しみたいのなら、ph調整はするべきです。

また最初は、酸性に近かったとしても時間経過と共に鉢植えの用土はアルカリ性に傾いていきます。理由として

  • 水やりに使う水道水がph7で中性だから
  • 日本の雨はph6だから

です。実際に水道水と雨を計測した結果は以下の通りです。

ただし計測する季節やタイミング(例えば、台風の後の水道水等)で多少のブレは出ると考えられます。

水道水のph
水道水のph確認(ph6.5くらい)
雨のph確認
雨のph確認(ph6くらい)

水やりをする以上、どうしても中性〜アルカリ性に土壌は傾く為、土壌のphを下げ酸性にする必要が出てきます。

用土を酸性に傾ける資材

△ピートモス

土壌改良材であるピートモスを用土中に5割程度混合することで酸性を保つ、というやり方です。

最も一般的な方法でピートモス=ブルーベリーという位メジャーな改良剤です。

実際、ブルーベリーの用土として販売されている用土中の7割位はピートモスのはずです。

私の場合、ピートモスが用土中に多すぎると分解による汚泥化によりいつか細根であるブルーベリーは生育不良におちいる、と考え用土中のピートモス割合は一般的な使用量の半分以下に留めたいと考えています。

以下の記事はピートモスの含有量を減らし、ココヤシ資材を代替として使用した植替え手順を紹介しています。

管理ヤギ

現在、管理人が実施している用土構成も紹介しています。

よろしければご覧ください。

△サンドセット(今後使用中止)

私が2023年現在メインで使用している資材はサンドセットという資材ですが、これは2024年以降の植え替えでは使わない方針に決めました。

サンドセットの特徴としては「酸度調整結果がすぐに出る」という特徴があります。しかし「結果はすぐ出るが持続力は2ヶ月位」というのが正直な感想です。

そして資材投入量が想定以上に多くなりがちで、800g購入したものをブルーベリー栽培2年目の植え替え時にはほとんど使い切ってしまいました。また

  • 原料がクレーなので入れすぎて用土が粘土質になるのが懸念点だった
  • そもそも入手困難で安定して入手出来なくなる可能性がある

これらの理由により2024年以降の植え替えでは使用を中止することに決めました。

★硫黄粉(今後の酸度調整メイン)

サンドセットの代わりとして考えているのは硫黄粉です。(元々は硫黄の代わりになるものを探した結果、サンドセットに行き着いたのですが、上記の理由からやはり王道の硫黄に切り替えることにしました。)

硫黄粉の使用量については、

鉢土は赤玉土2:鹿沼土4:腐葉土4の混合に、元肥として鉢土60L当たり魚粉、油かす各200g施すことをおすすめします。そして、鉢土60L当たり酸度調整に硫黄華500gとカルシウム補給に硫酸カルシウムを200g 程度、3年に1回の頻度で混ぜ込みます。

引用元:今までの常識を覆す画期的な”小尾流”栽培法 より

硫黄を使ったpH調整のやり方

まず 植付る土の現在のpHがいくらなのか? 測定する必要がある。
ブルーベリーの適性域は pH4.5前後。
現状がpH6.5なら 2.0下げる必要がある。pH5.5なら 1.0下げる必要がある
pHを 1.0下げるのには、用土10リットルに対して 硫黄10グラム必要。
pHを 2.0下げるのには、用土10リットルに対して 硫黄20グラム必要。
鉢植の場合は鉢の容量で換算する。

引用元:ベリー公のブルーベリー栽培-用土編 より

サカタのタネさん、ベリーズライフさんのHPの情報を参考にしました。

8号鉢のスリット鉢(CSM-240)を使用する場合、鉢の容量が6.5Lですのでphを1下げるのに約6.5gの硫黄粉を混ぜるだけで調整完了となります(年間の想定)。

サンドセットに比べ使用量が少なく、調整回数も短縮できる為、こちらの方が魅力的です。

用土自体は、ココヤシ資材(ベラボン)と一般的なブルーベリー用土5:5を使用していきたいと考えています。

硫黄粉は注意点として、phが酸性になるまで2~3か月かかると言われています。

用土内の微生物が硫黄を分解し、硫酸にしてくれるため用土が徐々に酸性に傾く、という仕組みのようです。そのため、ブルーベリー専用用土を半分使うことで、

  • 微生物の硫黄分解効果をブルーベリー専用土から得る
  • ココヤシ資材(ベラボン)へ酸性を波及させることで用土全体を酸性に傾ける

という考えに行きつきました。

またphが下がり始めるまでの期間も専用土を含むことで解決可能、と考えました。

まとめ

ブルーベリーは

「ホームフルーツとしてメジャーで育てやすい」

というイメージが先行しています。

しかし一方で

「酸性を好む」

という他の果物とは違う性質も持っています。

ブルーベリーは

「どうやって上手く育てるか」

試行錯誤している方が多い印象です。

その中で実験的に試したくなることが次第に出てくるのがブルーベリー栽培の魅力の一つだと感じています。

私はブルーベリー栽培歴2年ですので、まだまだより最良な方法を模索している状況です。

今回の記事は以上となります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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