こんにちは、Rakkyです。
みなさんはどういった機材構成でギターを練習していますか?
私は普段ギターを練習する際、MG-30にギターを直接接続し、ヘッドホンで聴きながら練習しています。今回はNuxという会社から発売されているMG-30というエフェクターについてレビューします。
スペックレビューより一歩踏み込んだ、実際触らないと気付かない点も合わせて紹介していきます。
管理人はこのエフェクターをメインで使用しています。
VOX AC-30とDualrectifireのアンプモデリングが特にお気に入りです。
この記事で分かること
- Nux MG-30の実際使用している観点からのレビュー
- Nux MG-30のメリット、デメリット
それでは解説していきます。
Nuxについて
日本の公式サイトはこちらです。荒井貿易が正規代理店としてNuxの各種エフェクター、アンプ等を販売しています。
また島村楽器のホームページでもNuxの会社の成り立ちが簡潔に紹介されていました。
NUX(ニューエックス)は「ギタリストの情熱をかきたてるアイテムを創る」事をテーマに、2006年に立ち上げられたエフェクターブランドです。
引用元:【エフェクター初心者必見!】超低価格エフェクターNUXご紹介! より
中国産のため人件費抑えつつ、安くても品質の高い部品を使用することで
コストパフォーマンスの高いエフェクターを数多く作り出しています。
MG-30レビュー
実際に使用している観点から評価します。
- 外観4.5/5
- 音色4/5
- 操作性3.5/5
- 拡張性5/5
外観
4.5/5
公式サイトの写真では黒く見えますが、実際は青みがかったアルミ合金の筐体で、厚みが抑えられたデザインです。
小さめのフットスイッチが3つ付いており、右端にペダルが付いています。大きすぎずスマートでスタイリッシュな印象です。
音色
4/5
とてもクリアできれいな音が出ます。32-bit処理のAD/DAコンバータの影響か、歪み系の音もきれいでクリアな雰囲気があります。
「CDの音質」という表現が的確だと思います。万人受けしそうではあるが多少のデジタル臭さがある音、というのが率直な感想です。
◆MG-30 サウンドのサンプルも紹介◆
上記の記事でおすすめアンプモデル(デモ音源有)と基本的な音作りについて紹介しています。
操作性
3.5/5
本体につまみノブや十字キーがついてるので直感的に音作りが出来ます。液晶画面の解像度が高く、カラーで見やすいのが良いです。
コンパクトな筐体に機能をまとめてあるので、スイッチ同士がやや近い印象ですが、操作は慣れれば問題無いと思います。
拡張性
5/5
センドリターン端子を備えている為、手持ちのコンパクトエフェクターを好きなエフェクト位置に組み込みことが出来ます。
私は、コンパクトエフェクターの「Bagel overdrive」「White Light」の2つの歪み系エフェクターを接続しています。
※2024年6月、TONEX ONEという商品を手に入れました。とてもコンパクトなアンプシミュレーターです。TONEX ONEをMG-30のセンドリターン端子に組み込むことでアンプセクションを任せ、アンプ以外の機能はMG-30が担当する、という使い方にシフトしました。
また本体のフットスイッチの少なさは付属のEXPペダルで補うことが出来ます。
EXPペダルへの割り当ては本体操作で任意のエフェクトを割り当てることが可能です。
IR(いわゆるキャビネットシュミレーター)をプリセットに適応した分だけでは無く、本体そのものに最大24個まで事前に保存しておける点もポイントが高いです。
惜しい点(デメリット)
いくつか気になる点も存在しますので、いくつか紹介します。
- デジタルエフェクター故の音色調整の難しさがある
- 綺麗すぎて音が薄いという意見有り
- パッチの切替時に一瞬音切れがある
- 歪み系ペダルはエフェクター単体で使えるレベルでは無い
- 操作マニュアルの情報が少ない
デジタルエフェクター故の音色調整の難しさがある
デジタルマルチエフェクターなので当然ですが、このマルチエフェクターのアンプセクションの音もやはり多少のデジタルっぽさは感じます。
個人的な意見ですが、私が感じるデジタル臭さとは
「アンプセクションのイコライザー等を極端なセッティングにした時、音が潰れたり破綻したりする」
ことだと定義しておきます。
MG-30は「どうセッティングしても良い音」というよりも「セッティングを詰めれば良い音が出る」部類のエフェクターです。
またアンプシミュレーターのアンプモデルに関しても、歪みレベルが相当高くゲインつまみを12時にするだけで激歪みになる傾向のアンプモデルが多数存在します。
ゲインつまみがあれば、ついつい12時より上げてしまいがちですが逆です。
アンプモデルのゲインは12時よりも下げ気味を狙った方が、潰れない音作りの実現に繋がります。
音が綺麗すぎて厚みが薄いという意見有り
一部の意見として、「音はきれいなんだけど、厚みが無くバンドサウンドで埋もれるんじゃないか」と仰る方もいました。
しかし設定や使い方でカバーは出来ます。
センドリターン端子にコンパクトエフェクターを接続し、音の厚みをかさ増しすれば解決可能だと私は考えています。ただ、そこまでしなくても音は好みの問題なので、MG-30の音が好きであればそれだけでこのエフェクターを使う価値はあります。
パッチの切替時に一瞬音切れがある
歪み系のパッチとクリーン系のパッチを切り替えるほんの一瞬、音切れがあります。頻繁にパッチを切り替えるスタイルの人はもしかしたらこの一瞬の音切れが気になってしまうかも知れません。
私はそこまで多くのパッチを行ったり来たりしないので、正直そこまで気にしていません。
歪み系ペダルはエフェクター単体で使えるレベルでは無い
このエフェクターは、「メインとなるアンプシミュレーターを選択して、その後に数々のエフェクトを追加して使う」という使い方がメインになります。
その使い方故か、歪み系に入っているオーバードライブ等を単独で使用してもどこかわざとらしい出音で、使いにくいと感じました。
このエフェクターの歪み系はあくまでも「メインのアンプ」の出音をサポートする、という使い方で使った方が良いと感じました。
操作マニュアルの情報が少ない
操作マニュアルは簡易的な数ページのものしか付属していませんし、HPにも完全版はありません。シーン切り替えの方法等、マニュアルに載っていない機能がいくつかあります。
例えば、一瞬の音切れがどうしても気になる方は対策の一環として
「同じパッチ内で複数のエフェクトを一括でオンオフする」
シーン設定という機能も備わっています。
◆MG-30 使い方紹介◆
そういったMG-30で出来る便利機能等の紹介は上記記事で紹介していますので、よろしければご覧ください。
◆IR導入手順◆
サードパーティー製(外部)IR導入については、上記にまとめました。今後MG-30に導入する機会がありましたら、ご覧ください。
◆オーディオインターフェースとして使う手順◆
上記記事ではMG-30をオーディオインターフェイスとして使う(録音する)手順を解説しています。
まとめ:愛着の湧く優秀機
基本的にはとても良いマルチエフェクターです。
ロックギタ-で出したい音はこのエフェクターで十分事足ります。
「中級者位までのマルチエフェクターは、ひとまずこれで良いかな」
というのが管理人の率直な感想です。
実際は新しい製品が出たらついつい試したくなりますけどね!
私は10年ブランクのリターンギタリストですがこのレベルの音質のマルチエフェクターが最近では3万円前後で販売されていることに衝撃を受けました。
いくつかのデメリットを差し置いても、魅力の方が圧倒的に勝ちます。
特にセンドリターン端子から来る拡張性の高さは相当気に入っているポイントです。
リターンギタリストや新しいマルチエフェクターを探している方にも是非検討して欲しいマルチエフェクターです。
今回は以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。