こんにちは、Rakkyです。
2024年6月
「TONEX ONE」
という商品を購入しました。
◆TONEX ONEレビュー◆

今回はTONEX ONEを購入後の流れとして
- ソフトウェアインストール
- 初期設定
- 接続方法
- 音出し、活用方法
について紹介します。
購入を検討している方も事前情報として参考にしていただければ幸いです。

こういった機材を今まで扱ったことが無い方も分かるように解説します。この記事を読んでいただけば、この製品に対する不安要素はある程度解消出来るはずです。
この記事で分かること
- TONEX ONEで出来ること、用途
- TONEX ONEの初期設定からソフトのインストール
- TONEX ONEのソフトとハードにおける簡単な操作
- TONEX ONEで公開された無料モデリングのダウンロード方法
- 手持ちのIRファイルの使用方法と保存方法
この記事はこういった人におすすめ
- 「音が良い」と評判を聞いてTONEX ONEが気になっている人
- TONEX ONEの購入前にある程度情報を知っておきたい人
- TONEX ONEを購入したけど、扱い方が分からない人
- TONEX ONEの音が二重に鳴っているような気がしている人
- TONEX ONEをそこそこ扱えれば良い人
- TONEX ONEの使い方やPC上での操作が難しそうと思っている人
- TONEX ONEの接続方法を事前に知っておきたい人

それでは解説していきます。
TONEX ONEで出来ること、使用用途の確認

前提としてTONEX ONEの使い道を確認しておきましょう。
TONEX ONEは
- デュアル・モード
- ストンプ・モード
上記2つのモードで使うことが出来ます。

2つのモード変更はPCに繋いでいない状態でも可能です。
①デュアル・モード(アンプシミュレーターとして使う)
デュアル・モードは、割り当てられた2つのプリセットをフットスイッチで交互に切り替えるモードです。バイパス(オフ状態)には出来ないので常にどちらかが起動している状態です。
2つのアンプデータ(IRデータ込)を事前に登録しておくことでアンプシミュレーターとして使用出来ます。
②ストンプ・モード(コンパクトエフェクターとして使う)
ストンプ・モードは、事前に登録された1つのプリセットのオンとオフを切り替えるモードです。
オーバードライブやファズ等の歪み系エフェクターを登録しておくことを想定している為、一般的なコンパクトエフェクターと同様の使い方です。

デュアル・モードにしろ、ストンプ・モードにしろ、大量のデータから使いたいものを選び、事前登録しておくイメージです。
TONEX ONEに含まれるソフトウェアライセンスについて
TONEX ONEには「有料のソフトウェアライセンス」が付属しています。
付属するソフトウェアライセンスは
- AmpliTube 5 SE
- TONEX SE
上記2つです。
TONEX ONEで使用するのは基本的に「TONEX SE」です。
これらのライセンス番号は「Registration Card」という本体に同梱されている用紙に記されています。

本体+ソフトのライセンス込み価格で購入していることを知っておきましょう。(中古商品には注意、ということです。)
TONEX ONE購入後の流れ
ここからは、TONEX ONE購入後の流れを解説していきます。
まずはソフトウェアをパソコンにインストールしていきます。
インストールするのは
- IK Product Manager
- AmpliTube 5 SE
- TONEX SE
- ASIOドライバ
です。
IK Product Managerのダウンロード

まずは、同梱されているRegistration Cardの
のQRコードをPCのインカメラで読み取りましょう。

カメラでQRコードを読み取るには、上記画像のように右側から「バーコード」を選びます。
上手く読み取れない場合は下記リンクでIK MULTIMEDIAのHPに飛べます。
IK Product Manager


IK MULTIMEDIAのHPに移動しますので、サポートより
「IK Product Manager」→「v.1.1.7 for Windows Download」を選択し、「IK Product Manager」をダウンロードします。
ダウンロードしたZipフォルダを展開し、
「Install IK Product Manager (v1.1.7).exe」をインストールしていきます。

インストールの際は「CREATE ACCOUNT」でアカウントを作成します。
インストールが終了したら、Product Managerを開きます。
ダウンロードフォルダ設定
まずは、Product Managerのダウンロードフォルダ設定をしておきます。

初期設定では、systemフォルダ内にダウンロードフォルダが設定させていることが原因で「ダウンロードエラー」が起こる可能性があります。デスクトップ等、自分がアクセスしやすいフォルダに設定し直しておきましょう。
ライセンス認証と残りのソフトウェア類インストール
次にライセンス認証と残りの
- AmpliTube 5 SE
- TONEX SE
- ASIOドライバ
をインストールしていきます。

ホーム画面にて、「+ Register」を選択し、シリアルナンバーを入力します。
シリアルナンバーは「REGISTRATION CARD」に記載されています。
ライセンス認証が完了してから、
- AmpliTube 5 SE
- TONEX SE
をインストールすればTONEX ONEの付属ライセンスが有効になります。

上記画面の左側(ソフト名欄)に「Authorize」と表記されていれば、ライセンス認証されています。
ASIOドライバ
最後にASIOドライバをダウンロードします。

ASIOドライバが無いと遅延やノイズがひどくなりがちなので、インストールを推奨します。

「ホーム」→「Hardware」→「Drivers/Firmware」より
「TONEX ASIO Driver」をダウンロードし、インストールしておきましょう。
最初に設定したダウンロードフォルダ「C:\Users\~~\Downloads\TONEX ONE」内に
「IKMultimediaUsbAudio-TONEX_vX.XX.X_202X-XX-XX_setup.exe」というファイルがダウンロードされます。

これでTONEX ONEのソフトウェア関係のインストールは終了です。
TONEX ONEとギター接続
まずはTONEX ONEをPCやギターと接続しましょう。

接続方法は
- インプットにギター
- アウトプットにヘッドホン(もしくはモニタースピーカー)
- タイプCケーブルでPCと接続
という構成です。
もちろん、通常のコンパクトエフェクターのように接続をしたり、マルチエフェクターのセンドリターンに接続しても問題ありません。

私の場合、PCに繋ぎっぱなしになることが多いので、下記のようなケーブルスイッチをPCとTONEXの間に取り付けています。ワンタッチで電源を切れるのでおすすめです。
TONEX起動時の設定
最初は本体内プリセットを鳴らしたり、入れ替え方法から覚えましょう。
インストールした「TONE X」を起動させると「Audio Settings」が立ち上がるので
- 「Technology」は一旦「ASIO」
- 「Output Device」に「No Audio Device」
を選択しましょう。

不思議な感じがしますが、まずは「No Audio Device」で良いです。


- 「Lirarian」→三本線→「Direct Monitoring」を「ON」
- 「Input trim」をギターを鳴らして上げていく
- メニュー左下の「INPUT」を「Input trim」とほぼ同じ数値に合わせる
ここまでが準備段階です。
TONEXの基本的な使い方

結構複雑なので、最初に流れを知っておきましょう。
どこが本体の保存領域なのか知りましょう。
デュアルモードとストンプモードへプリセットを登録しましょう。
本体のLEDによる操作状況を知っておきましょう。
ToneXのソフト上でギターを鳴らす方法も解説。ほぼ無限に音色探しが出来ます。
本体内の保存領域とプリセット入れ替え方法

- Librarianを選択する
- デュアルモードにアンプを2つ登録出来る
- ストンプモードにエフェクターかアンプを1つ登録出来る
- 本体内に20個のプリセットを登録出来る
TONEX ONE本体そのものの保存領域は上記の通りとなっています。
例えば④本体内の保存領域からアンプを選び、②デュアルモードに「ドラッグアンドドロップ」することでアンプデータを入れ替えすることが出来ます。
デュアルモード、もしくはストンプモードをクリックするとそこに入っているアンプ情報に切り替わり、ギターを弾くとどんな音色が出るのか確認することが出来ます。
本体操作(セットアップモード)

本体の「ALT」を6秒間押し続けるとALTランプが青色に点灯しセットアップモードに入ります。
設定項目は上記の通りです。基本的に「IRはオン」にしておくことと「クリッピング」が発生していないことを確認しましょう。
本体操作(ブラウジングモード)

本体の「フットスイッチ+ALT」を同時押しすることでALTランプが紫色に点灯しブラウジングモードに入ります。ブラウジングモードは本体に保存した20種類のプリセットデータを「デュアルモードとストンプモード」に入れ替えする為のモードです。例えば「BASS」ランプが点滅している時につまみを回すと、プリセットの入れ替えが可能です。

色でプリセットを管理しているので、プリセットの順番と色をある程度整理しておく必要があります。
本体操作(メインパラメータ調整)

本体の「ALT」を1度押すとALTランプと調整ノブが点滅しオルタナティブモードに入ります。
オルタナティブモードでは本体操作で
- GAIN
- ノイズゲート
- コンプレッサー
- リバーブ
の調整をすることが出来ます。
本体操作(チューナー)
ALTを6秒以上押し続けるとALTランプがピンク色に点滅し、チューナーモードに入ることが出来ます。
ソフトウェア上(ToneNET)のプリセットの探し方
ここからはこの機材の醍醐味でもある
- ソフトウェア上(ローカル)のプリセットの探し方
- ソフトウェア上(オンライン/ToneNET)のプリセットの探し方
を解説します。
探し方は以下の二種類です。
- DEMO音源を聴いて音色を選択する方法
- ギターを実際に自分で弾いて音色を確認する方法

まずはDEMO音源を聴いて音色を選ぶ方法から解説します。
まずは「ToneX」立ち上げ時に設定した「Audio Settings」を以下のように変更します。


「Lirarian」→三本線→「Direct Monitoring」を「OFF」にします。

Buffer Sizeは「128」以下がおすすめです。数値を大きくしすぎると音の遅延が発生します。
その後「STOMP MODE」に切り替え、本体スイッチを一回押す(つまり本体の状態をオフにする)と、実質ToneX oneの本体をスルーしている状態になります。
ローカルネットワーク上のプリセット探し方

- Librarianを選択する。
- Tone Modelを選択する。
- OWNED Collectionから、アンプカテゴリを選択する。
- 詳細なアンプモデルを1つ選ぶ。
- AUDIO DEMOから好きなサンプルを選び「▶」で再生するとアンプモデルの音色が分かる。
- 音量の調整はOUTPUTで行う。
- 気に行ったアンプモデルやエフェクターはドラッグアンドドロップで本体に登録する。(もしくは「★」でお気に入りに一旦登録しておく。)
- もしくはデモを再生せず、アンプモデルを選んだ状態でギターを鳴らせば、自分のギターでどんな音色が鳴るのか直接確認することが出来る。
- 下記の「プリセットの変更やIRの変更方法」に従い、GAINやパラメータを変更することも出来る。

基本的には上記の探し方で好きな音色を探していきます。
プリセットの変更やIRの変更方法

- Homeを選択する。
- Tone ModelのOWNED Collectionから、アンプカテゴリを選択する。
- 詳細なアンプモデルを1つ選ぶ。
- AUDIO DEMOから好きなサンプルを選び「▶」で再生するとアンプモデルの音色が分かる。
- 音量の調整はOUTPUTで行う。
- パラメータを変更して変化を聴くことが出来る。
- NoiseGate等のオンが出来る。CABの部分で「手持ちIRファイルをアップロード」することも出来る。
- フォルダマークで、(IR等を)変更した結果を保存することが出来る。
変更した結果は「Preset」→「USER FOLDERS」内に新たに保存する形になります。
オンライン(ToneNET)上のプリセットの探し方

- Librarian(音色の変化を聴きたい場合はHome)を選択する。
- ToneNETを選択する。
- ALL Tone Modelsを選択する。
- Filtersで検索したい項目を選択する。(ひとまずはアンプとCABのセットから探すのがおすすめです。)
- 好きなアンプモデルを選択し、クリックするとデモ音源がダウンロードされる。
- 探しているアンプモデルがある場合、検索することも出来る。(例えばPRSのMT-15等)
- デモ音源のパターンを選択する。
- 音量を調整する。
- 気に入ったモデルは本体にドラッグアンドドロップでダウンロードする。もしくは「グッドボタン」を押しておき、後から「Liked」で参照できるようにしておく。
最後は本体プリセットに登録して音を鳴らして確認する
ToneX上での音色と本体プリセットに保存した音色は、ソフト・ドライバ・遅延の関係なのか音の雰囲気は似ていても違いがあります。(当然本体に保存したデータを呼び出した方が自然で違和感の無い音が出ます。)
本体から鳴らす際は再度「Audio Settings」「Direct Monitoring」を変更する必要があるので、注意しましょう。
なので、気に入ったデータは本体プリセット(そもそも20しかありませんが・・・)に登録するようにしましょう。
まとめ:結構複雑だけど分かると楽しい機材
今回は「TONEX ONE」の基本的な扱い方について、記事にまとめてみました。
はっきり言って「操作がややこしい機材」です。
しかしマルチエフェクターのアンプセクションの代わりに使ったり、コンパクトエフェクターとして使ったりと使用用途を分けることができ、中身の変更対象が無限にある為、アンプシミュレーターや歪み系コンパクトエフェクター探しの旅に終止符を打つ感すらある優れた機材です。
みなさんもこの機材でより良いギターライフを楽しんでいきましょう。
では、また!