こんにちは、Rakkyです。
2024年6月
「TONEX ONE」
という商品を購入しました。
◆TONEX ONEレビュー◆

今回はTONEX ONE購入後の流れとして
- ソフトウェアインストール
- 初期設定
- 接続方法
- 音出し、活用方法
について紹介します。
購入を検討している方も事前情報として参考にしていただければ幸いです。

こういった機材を今まで扱ったことが無い方にも分かるように解説します。
この記事で分かること
- TONEX ONEで出来ること、用途
- TONEX ONEの初期設定からソフトのインストール
- TONEX ONEのソフトとハードにおける簡単な操作
- TONEXの遅延の確認と設定方法
- TONENETで公開された無料モデリングのダウンロード方法
- TONEX Editorの簡単な使い方
この記事はこういった人におすすめ
- 「音が良い」と評判を聞いてTONEX ONEが気になっている人
- TONEX ONEの購入前にある程度情報を知っておきたい人
- TONEX ONEを購入したけど、扱い方が分からない人
- TONEX ONEの音が二重に鳴っているような気がしている人
- TONEX ONEの使い方やPC上での操作が難しそうと思っている人
- TONEX ONEの接続方法を事前に知っておきたい人

それでは解説していきます。
2025年3月「Version 1.9.0」がリリースされたことにより
- 本体内のプリセットの入れ替え
- アンプモデルのToneX One本体へ登録
- 本体へ登録したアンプモデルの詳細な音色設定
等、ToneX One本体に関係する機能は
されました。
「TONEX Editor」は、「TONEX」をインストールしたフォルダ内にある
「TONEX Editor.exe」
をダブルクリックすれば開くことが出来ます。(デスクトップにショートカットを置いておきましょう。)

PC上でシミュレーターを使うだけ(本体を使わない)なら「TONEX」を使い、「本体にアンプを登録して使う」なら「TONEX Editor」を使用します。

TONEX ONEで出来ること、使用用途の確認

前提としてTONEX ONEの使い道を確認しておきましょう。
TONEX ONEは
- デュアル・モード
- ストンプ・モード
上記2つのモードで使うことが出来ます。

モード変更はPCに繋いでいない(外に持ち出した)状態でも可能です。
①デュアル・モード(アンプシミュレーターとして使う)
デュアル・モードは、割り当てられた2つのプリセットをフットスイッチで交互に切り替えるモードです。バイパス(オフ状態)には出来ないので常にどちらかが起動している状態です。
2つのアンプデータ(IRデータ込)を事前に登録しておくことでアンプシミュレーターとして使用出来ます。
②ストンプ・モード(コンパクトエフェクターとして使う)
ストンプ・モードは、登録した1つのプリセットのオンとオフ(バイパス)を切り替えるモードです。
オーバードライブやファズ等の歪み系エフェクターを登録すれば、一般的なコンパクトエフェクターと同じ使い方が出来ます。

デュアル・モードにしろ、ストンプ・モードにしろ、本体に登録したお気に入りアンプ(エフェクター)を呼び出す感じです。
TONEX ONEに含まれるソフトウェアライセンスについて
TONEX ONE本体を購入すると
「有料のソフトウェアライセンス」
が付属してきます。
付属するソフトウェアライセンスは
- AmpliTube 5 SE
- TONEX SE
上記2つです。
TONEX ONEで使用するのは基本的に「TONEX SE(に含まれるTONEX Editor)」です。
これらのライセンス番号は「Registration Card」という本体に同梱されている用紙に記されています。

本体+ソフトのライセンス込み価格で購入していることを知っておきましょう。(中古商品には注意、ということです。)
TONEX ONE購入後の流れ
ここからは、TONEX ONE購入後の流れを解説していきます。
まずはソフトウェアをパソコンにインストールしていきます。
インストールするのは
- IK Product Manager
- AmpliTube 5 SE
- TONEX SE
- ASIOドライバ
です。
IK Product Managerのダウンロード

まずは、同梱されているRegistration Cardの
のQRコードをPCのインカメラで読み取りましょう。

カメラでQRコードを読み取るには、上記画像のように右側から「バーコード」を選びます。
上手く読み取れない場合は下記リンクでIK MULTIMEDIAのHPに飛べます。
IK Product Manager


IK MULTIMEDIAのHPに移動しますので、サポートより
「IK Product Manager」→「v.1.1.7 for Windows Download」を選択し、「IK Product Manager」をダウンロードします。
ダウンロードしたZipフォルダを展開し、
「Install IK Product Manager (v1.1.7).exe」をインストールしていきます。

インストールの際は「CREATE ACCOUNT」でアカウントを作成します。
インストールが終了したら、Product Managerを開きます。
ダウンロードフォルダ設定
まずは、Product Managerのダウンロードフォルダ設定をしておきます。

初期設定では、systemフォルダ内にダウンロードフォルダが設定させていることが原因で「ダウンロードエラー」が起こる可能性があります。デスクトップ等、自分がアクセスしやすいフォルダに変更しましょう。
ライセンス認証と残りのソフトウェア類インストール
次はライセンス認証と残りの
- AmpliTube 5 SE
- TONEX SE
- ASIOドライバ
をインストールしていきます。

ホーム画面にて、「+ Register」を選択し、シリアルナンバーを入力します。
シリアルナンバーは「REGISTRATION CARD」に記載されています。
ライセンス認証が完了してから、
- AmpliTube 5 SE
- TONEX SE
をインストールすればライセンスが有効になります。

上記画面の左側(ソフト名欄)に「Authorize」と表記されていれば、ライセンス認証されています。
ASIOドライバ
最後にASIOドライバをダウンロードします。

ASIOドライバが無いと「TONEX」での遅延やノイズがひどくなりがちなので、インストールを推奨します。

「ホーム」→「Hardware」→「Drivers/Firmware」より
「TONEX ASIO Driver」をダウンロードし、インストールしておきましょう。
最初に設定したダウンロードフォルダ「C:\Users\~~\Downloads\TONEX ONE」内に
「IKMultimediaUsbAudio-TONEX_vX.XX.X_202X-XX-XX_setup.exe」というファイルがダウンロードされます。

これでTONEX ONEのソフトウェア関係のインストールは終了です。
TONEX ONEとギターを接続する
次にTONEX ONEをPCやギターと接続しましょう。

接続方法は
- インプットにギター
- アウトプットにヘッドホン(もしくはモニタースピーカー)
- タイプCケーブルでPCと接続
という構成です。
もちろん、通常のコンパクトエフェクターのように接続したり、マルチエフェクターのセンドリターンに接続しても問題ありません。

私の場合、PCに繋ぎっぱなしになることが多いので、下記のようなケーブルスイッチをPCとTONEXの間に取り付けています。ワンタッチで電源を切れるのでおすすめです。
TONEX Editorを使って本体内プリセットを操作する準備
まずは本体内プリセットを鳴らしたり入れ替える手順ですが、その前に「Direct Monitoring」の設定がどこにあるかを知っておくと後々便利です。
インストールした「TONEX Editor」を立ち上げます。
「TONEX Editor」はインストールされた「TONEX」と同じフォルダに格納されています。
まずは「GLOBAL SETUP」の「Direct Monitoring」設定の確認だけしておきます。

- 画面右上の歯車マークを押す
- Global Setupを開く
- Generalを選択する
- Direct Monitoringが「ON」になっていることを確認する
ここまでが準備段階です。
TONEX Editorの基本的な使い方

まずは使い方の流れを知っておきましょう。
どこが本体の保存領域なのか知りましょう。
デュアルモードとストンプモードへプリセットを登録しましょう。
本体のLEDによる操作状況を知っておきましょう。
ToneXのソフト上でギターを鳴らす方法も解説。ほぼ無限に音色探しが出来ます。
本体内の保存領域とプリセット入れ替え方法

- デュアルモードに2つアンプを登録できる(本体内部プリセットをドラッグ&ドロップ)
- ストンプモードに1つアンプを登録できる(本体内部プリセットをドラッグ&ドロップ)
- 本体内部に登録されているプリセットが20個表示されている
- 手持ちのIRを使用したり、空間系エフェクトを掛けることが出来る
- アンプの音色調整が細かく出来る
TONEX Editorのメイン画面では登録したアンプの音色を詳しく調整できます。
①入れ替え方法については③本体内部プリセットからアンプを選び、①デュアルモードか②ストンプモードに「ドラッグ&ドロップ」することでアンプデータの入れ替えが簡単に出来ます。
デュアルモード、もしくはストンプモードをクリックするとそこに入っているアンプ情報に切り替わり、ギターを弾くとどんな音色が出るのか確認することが出来ます。

PCが無い環境に「TONEX ONE」を持ち出している場合でも本体操作だけでプリセットを入れ替えたりすることも出来るので、本体操作で出来ることをいくつか紹介しておきます。
本体操作(セットアップモード)

本体の「ALT」を6秒間押し続けるとALTランプが青色に点灯しセットアップモードに入ります。
設定項目は上記の通りです。基本的に「IRはオン」にしておくことと「クリッピング」が発生していないことを確認しましょう。
本体操作(ブラウジングモード)

本体の「フットスイッチ+ALT」を同時押しすることでALTランプが紫色に点灯しブラウジングモードに入ります。ブラウジングモードは本体に保存した20種類のプリセットデータを「デュアルモードとストンプモード」に入れ替えする為のモードです。例えば「BASS」ランプが点滅している時につまみを回すと、プリセットの入れ替えが可能です。

色でプリセットを管理しているので、プリセットの順番と色をある程度整理しておく必要があります。
本体操作(メインパラメータ調整)

本体の「ALT」を1度押すとALTランプと調整ノブが点滅しオルタナティブモードに入ります。
オルタナティブモードでは本体操作で
- GAIN
- ノイズゲート
- コンプレッサー
- リバーブ
の調整をすることが出来ます。
本体操作(チューナー)
ALTを6秒以上押し続けるとALTランプがピンク色に点滅し、チューナーモードに入ることが出来ます。
ソフトウェア上(ToneNET)のプリセットの探し方
ここからはこの機材の醍醐味でもある
- ソフトウェア上(ローカル)のプリセットの探し方
- ソフトウェア上(オンライン/ToneNET)のプリセットの探し方
を解説します。
探し方は以下の二種類です。
- DEMO音源を聴いて音色を選択する方法
- ギターを実際に自分で弾いて音色を確認する方法

流れとしては「TONEX」で気になるアンプモデルをお気に入りに登録して「TONEX Editor」で本体に登録する、という感じです。
まずは「TONEX」を立ち上げます。
立ち上げ時に「Audio Settings」が開くので、以下のように変更します。


Buffer Sizeは「128」以下がおすすめです。数値を大きくしすぎると音の遅延が発生します。
Instrument Inputは「空白」でも「ToneX ONE in 1」でもどちらでも問題ありません。

TONEXでの音の遅延を解消する方法

TONEXでの音の遅延を設定するには「Control Panel」から「Buffer Settings」を開きます。
「Buffer Size」を低くし、「Safe Mode」のチェックを外すことで音の遅延を無くすことが出来ます。

「Buffer Settings」は必ず設定した方が良いです。見違える程、音が良いと感じるはずです。
次に「TONEX Editor」を別に開き、「Global Setup」の「Direct Monitoring」をオフに変更しておきます。
その後「STOMP MODE」に切り替え、本体スイッチを一回押す(つまりエフェクターオフ状態にする)と、実質TONEX ONE本体をスルーしている状態になります。
ローカルネットワーク上のプリセット探し方

- Tone Modelを選択する。
- Factory Collectionから、アンプモデルを選択する。
- 詳細なアンプモデルを1つ選ぶ。
- DEMOから好きなサンプルを選び「▶」で再生するとアンプモデルの音色が再生される。
- 音量の調整はOUTPUTで行う。
- パラメータを変更して変化を聴くことが出来る。
- 気に行ったアンプモデルやエフェクターは「★」でお気に入りに一旦登録しておく。(後でTONEX Editorで本体に登録するか判断します。)
- もしくはデモを再生せず、アンプモデルを選んだ状態でギターを鳴らせば、自分のギターでどんな音色が鳴るのか直接確認することが出来る。

基本的には上記の探し方で好きな音色を探していきます。
オンライン(ToneNET)上のプリセットの探し方

- ToneNETを選択する。
- ALL Tone Modelsを選択する。(人気モデルを手っ取り早く探す場合は「Liked」や「TOP10~」が良いです。)
- Filtersで検索したい項目を選択する。(ひとまずはアンプとCABのセットから探すのがおすすめです。)
- 気になるアンプモデルを選択し、クリックして読み込みます。(画面上のアンプイメージが変わります。)
- 探しているアンプモデルがある場合、検索することも出来る。(例えばPRSのMT-15等)
- デモ音源のパターンを選択し「▶」で再生してみる。もしくはデモを再生せず実際にギターを鳴らして音色を確認する。
- デモ音量を調整する。
- パラメータを変更して変化を聴くことが出来る。
- 気に入ったモデルは「Download」でローカル環境にダウンロードしておく。(後でTONEX Editorで本体に登録するか判断します。)
最後はTONEX One本体に登録する
ToneX上での音色とTONEX ONE本体プリセットに登録した音色は、ソフト・ドライバ・遅延の関係なのか音の雰囲気は似ていても微妙な違いがあります。(当然TONEX ONE本体に保存したプリセットを呼び出した方が自然で違和感の無い音が出ます。)
「TONEX Editor」を立ち上げ、「Direct Monitoring」を「ON」に変更したら、「TONEX ONE本体」にプリセットを設定します。

- Librarianを選択する。
- Tone Modelsを選択する。
- ローカルネットワーク上でお気に入りに登録したプリセットは「Favorittes」内にあります。
- TONENET上でダウンロードしたプリセットは「TONENET Downloads」内にあります。
- お気に入り/TONENETでダウンロードしたアンプ一覧が表示されます。左側のTONEX ONE本体のプリセット一覧(20個)にドラッグ&ドロップで入れ替えが出来ます。
- TONEX ONE本体のプリセット一覧です。
上記の作業を繰り返せば、本体のプリセット20個を好きなアンプモデルで埋め尽くすことが出来ます。(選び出すとキリが無いですが、20個は少ないですね・・・)
後は「Editor」画面に戻って詳細なイコライザーを詰めれば(自動保存されます)、この機材の機能はほぼ網羅したも同然(アンプキャプチャー以外)です。
まとめ:結構複雑だけど分かると楽しい機材
今回は「TONEX ONE」の基本的な扱い方について、記事にまとめてみました。
元々は「操作や仕組みがややこしい機材」でしたが、「TONEX Editor」が発表されたことで相当改善されました。
マルチエフェクターのアンプセクションの代わりに使ったり、コンパクトエフェクターとして使ったりと使用用途を分けることができ、中身の変更対象が無限にある為、アンプシミュレーターや歪み系コンパクトエフェクター探しの旅に終止符を打つ可能性を秘めた優れた機材です。

そう考えると安く感じます!
みなさんもこの機材でより良いギターライフを楽しんでいきましょう。
では、また!